職場でお手軽に楽しくなる方法を考えてみた(日常編)
素敵な休日ごきげんよう!
毎週月曜日更新の佐藤のメモ帳です。
今日は最高に天気がよいですね!
最近、腰痛と肩こりがひどいのでこの記事を書いた暁には整体に行ってきます。(ここまでは日曜日に書いた。短い。そして、今日が休日と錯覚している訳ではない。どうでもいいが、このあと腰痛は激烈に悪化することとなる)
さて、最近バタバタとして仕事もそれなりに慌ただしく、「なにかたのしいことないかなあ〜」と考えていたわけです。
私の職場は95%男、というなかなかアツい感じですが、職場のおじさんたち(失礼…でも親しみを込めて本人たちによく言ってるからよしとする)はとても陽気な人ばかりなので、あんまり男女差を感じたことはありません。
例えば、私が疲れてしわくちゃになっていると「っしゃあ! 今日、行っちゃいますか?」と何やらせっせとお店をリサーチして気分転換に連れ出してくれます。(たんに飲みに行きたいという説もかなり有力)
一方で、連日終電近くになり、しわしわが極地に達している時はその気分転換さえ断ってしまうことがたまーにあります。
そうすると明らかにLINE公式スタンプのうさぎさんのように落ち込みきっているのに
「OK! OK! 気にしないで!今日はゆっくりねちゃいなYO!」
と朗らかに言ってくれるのです。
そんな陽気なおじさんたちにたっちゃんという方がいます。
たっちゃんはどちらかといえば年齢的におとんに近い存在ですが、全く偉ぶらない素敵おじさんなので、私はたっちゃんなどと失礼極まりない呼びかけで接することができるのです。
さて、そんなこんなでいつも通り?たっちゃんたちと仕事帰りふらりと飲みに言った時のこと、「そういえばさ…」とたっちゃんが話してきたのです。
※以下、偽名でお届け。私だけは本名。
「最近、時間がかかる業務が多いじゃん? あれ、終わった時にすごい達成感あるからさ、終わった時に一区切りでなんかしたいよね」
そうなのである。私たちの仕事は何かと息の長い仕事が多い。
私は考える。
「…ハイタッチとか?」
出典)wavebreakmedia / PIXTA(ピクスタ)
「◯◯終わりましたあああ! いえ〜〜〜! みたいな?」
「お〜、それいいねっ、ムッチャ面白いやん」
たっちゃんはアメリカ帰りなので、私のこの手の雑な提案にもノリノリで反応してくれる。
私はご機嫌になり、続ける。
「原監督もさいこうスね」
「おおお〜!! ええやん! こう、ね」
たっちゃんが握りこぶしをみんなに向けてグッとする。
しかし、私ははた、と気づくのだ。
「私、調子に乗ってやり過ぎて絶対怒られますね・・・?」
「あいつ、ハラタツノリしかやってないやん! 仕事やってないやん! って?」
「そうです」
上司がケタケタと笑っている。
他に面白いこと・・・
我々はそれぞれの「なにか面白いこと」に思いを巡らせながら、ビールを飲む。
ぐびぐびぐび。
たっちゃんがまたもや何か思い出す。
「全然関係ないんだけどさ、今日、会議でさ、サイトウさんが『発破をかける』って言ったのよ」
発破をかける……。
「ちょっと〇〇の作業が遅れているので、少し発破をかけときます、みたいな感じでさ。いや、日本語的に超正しいんだけど、最近、あんま聞かないよね? いやあ〜、懐かしいっていうか、なんていうか、俺感心しちゃってさ」
確かに。
「あ、でも、佐藤ちゃんもたまに渋い日本語使ってくるよね! それ、言い得て妙! 言い得て妙です! とか」
ふむ。確かに、私は一時期、相槌のバリエーションを増やしたいと謎に頑張っていて、それもその一つである。というか、私の知ってる言葉の中でその相槌がもっとも適切な気がしたから言ってるだけでもある。
「たしかに! 言い得て妙!」
ふむ。
「あとさ、俺こないだ、初めて『ギャフンと言わせてやりたい』って聞いたのよ」
「それはない! 私今までそれはないっす!」
我々はビールのおかげでご機嫌である。
「まあ、たとえですよ? 『ギャフンと言わせてやりたい』って私がたっちゃんに思ったとしますよね? で、たっちゃんをギャフンと言わせてやろうとするじゃないですか。で、実際に何かしかけた時『ギャフン!』て言います?」
「俺、事務所で『ギャフン!』とか言ってたらめっちゃおもろいやつだよな!笑」
「そもそもギャフンていつ出た言葉なんでしょうね」
みんなが口々に推測する。
「手塚治虫あたりが漫画で言ったとか?」
「あれじゃないすか! 僕らが小学生の時に言ってた『デュクシ!』!」
その時は「デュクシ」説がもっとも濃厚になったのだが、
なんと後日の佐藤リサーチによると「ギャフン」はなかなか由緒正しい言葉である。
明治時代 以降に見られる表現。言い負かされて、言葉も出ない様。
( ギャフン - 語源由来辞典 より一部抜粋)
明治時代・・・
私は「ギャフンと言わせたい!」と言ったこともないし、「ギャフン!」と言ったこともない。
けれども、割とあっという間に言葉は廃れていってしまうものだ。
それでも「ギャフンと言わせたい」という言葉が「初めて聞いたわ〜」と言われつつも、すっかり廃れてはしないのは、日本人は明治のあたりから「ギャフンと言わせたい」としか言いようのない心持ちになり、今も思っているということなのだ。
言葉って面白い。
日々のどうでもいいようなツイッターでのつぶやきも元はと言えば、心や感情の揺れ動きに起因している。
それを言葉にしちゃえば、ほんとにどうでもいいことになったりもするし、なんか大層なことを考えていた風になる。
私たちは心でも考えるけど、普段はやっぱり頭で考える。
知っている言葉の数と思考の深さは関係するんだろうか?
そして、言葉はある意味、世界の切り口で、数学や物理もある意味言葉なんだなあ、とか。
こんなことはもっと昔の人の方がたくさん考えていたんだろうなあ、とか。
そんなこんなで今日は人生でもっとも「ギャフン」と入力した日となりました。
ギャフン記念日。
ということで、私の最近のひそやかな趣味は「たのしい日本語」、「ステキな日本語」、「おもろい日本語」を使っている瞬間を見つけることです。
お手軽に楽しくなれるので、皆さんもぜひやってみては〜!
おやすみなさあい。